イタリア紀行:オタクの歩き方(映画ポケモンの聖地・ヴェネツィア編)

 

海に風が 朝に太陽が

必要なのと 同じように

 

 

ポケモン好きのオタクであれば、イタリア国鉄ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅へと降り立つなり、小気味良く歌いだすのは必然のことだろう。

 

 

狭い島々に犇めくレストランにカーニバル衣装風の土産を並べる雑貨店、浮かれた観光客の合間を縫うようにして橋と石畳の入り組んだ迷路をくぐり、酒を飲みながら談笑する地元の住民。

水路と小舟のための街と言わんばかりに、思い描いた水の都の光景が眼前に立ち現れる。

 

 

アローラ!(これはハワイ)

イタリア旅行の中でprego(プレーゴ)=「どうぞ」を覚えたUKです。

映画『水の都の護神』に登場した街、アルトマーレの元ネタである、イタリアのヴェネツィアへと旅行に行って来たので、レポートを書き記します。

 

 

左は映画のアルトマーレ。

右はバチカン美術館にて(ヴェネツィア絵地図)。

 

 

 

まず、ヴェネツィアといえば、やはり真っ先に思い浮かべるのが「ゴンドラ!」という人が多いだろう。

高速鉄道の発着する大きな駅のすぐ近くに、線路と並行するようにして海の上を延びてきた道路の先端がちょろっとだけ存在している以外、ここヴェネツィアで車を見る機会はまず無い。

 

 

ヴェネツィアは多数の島々からなる都市であり、交通手段は原則舟か足。至るところに船着き場があり(何なら建物のドアが水路に面していることも)、張り巡らされた水路の邪魔をしないよう、無数の小橋が架けられ、密集した建物の間隙を縫うように小道の網が広がる。

 

 

映画でも、カノンらしき少女を追ったサトシが迷子になるようなシーンがあるが、スマホGPS地図でも無い限り、ノーヒントでヴェネツィア市街を一周することはまずもって不可能である。

 

 

テント張りのテラス席が付いた水辺のレストランでロケット団が料理を頬張るシーンもあったが、実際至るところにそうした店があり、舟の往来を眺めながらパスタをかっ喰らうのも悪くないのかもしれない(ただでさえ物価の高いヴェネツィアの観光客向けレストランで、ロケット団同様の量を頂くのは相当な予算が必要だが)。

 

 

 

映画に登場する博物館のモデルは、紛れもなくサン・マルコ寺院だろう。博物館の横にある塔は鐘楼の再現か。サン・マルコ寺院の内部に関しては撮影できなかったため、ここでは詳述を控えるが、ぜひ一度、自分で足を運んで確かめてみてほしい。

 

 

このすぐ近くには、柱の上に立つ2体の聖像があり、映画に登場するラティアスラティオスの像のモデルと思われる。

 

 

アルトマーレでは、うねった形の鉄の柵が道や窓などを塞ぐような描写があったが、現実のヴェネツィアにおいてもこれと似たような柵が所々に存在している。

 

 

どれもオシャレな感じで視覚的に楽しいので、意識して見てみると楽しいだろう。

 

さらに、アルトマーレでは、家と家の間にぶら下がるようにして洗濯物を干してあったが、これと似た光景も実際に見られた。天気の良い日に現地の路地に行けば、「ああこれか」となる衣類の橋が架けられているのが見つかるはずだ。

 

 

また、ヴェネツィアには、写真のような水飲み場が点在している。アルトマーレでもシャワーズが水浴びをしているシーンが出てきたが、そのシーンとそっくりそのままのものが見られるため、見つけられるとテンション上がること間違いナシだろう。

 

 

 

・番外編その1(メシ)

 

ヴェネツィアでぜひ薦めたい飲食店を先に紹介しておこう。筆者がヴェネツィア初日の夜に利用したTRATTORIA alla Madonna(トラットリア アッラ マドンナ)という店である。

 

 

ヴェネツィアに来ればイカスミパスタを食べたいという日本人は多いのではないか。実をいうと、筆者は人生で初めてイカスミパスタをここで食べたのだが、どうやら始めからLv.97あたりを引いてしまったらしく、この食べ物に対する要求値が上がりまくってしまった。

 

 

また、6€と比較的良心的な値段で提供される自家製ティラミスも、必ず食べてほしい素晴らしい品である。十分な大きさがありながら、攻め際と引き際をどちらも熟知したような、練度の高いほろほろとした甘味が楽しめる。

この逸品を食せば、明日もまた頑張れるというものだよ。

 

 

・番外編その2(カーニバル)

 

映画では、カーニバルに関してはそれほど描写されていなかったが、ヴェネツィアでは毎年2月にカーニバルが催され、大規模な人の動きが発生する。筆者はその直後の3月に足を運び、多少人混みはマシな時期を狙ったのだが、道を歩くと目に入る雑貨店のショウウィンドウには所狭しと華やかな仮面や装飾品が並べられており、カーニバルの面影が感ぜられる。こちらも見応えのあるイベントらしいので、興味のある人は行ってみると面白いだろう。

 

 

・番外編その3(使い所のわからなかった写真集)

 

 

・番外編その4(阿呆)

 

ヴェネツィアの雑貨店でポケカを見つけてもマジで買わないようにしよう!ローマの倍くらいの値段がするぞ!

 

 

こいつは13600円のハラバリーexヴェネツィア産)

無論、ガリガリである。